「資産家でもない普通の家に遺言書なんて必要ない」、「自分が亡くなった後は子供たちが仲良く協力してくれるはずはずだから大丈夫。」

みなさん、そう思って遺言書を残す方はまだまだ少数派です。

でも、揉めない相続の方が珍しいというのが残念ながら現実なのです。なにかしら揉め事が起こり、親族間で気まずくなる・・・。なかには裁判沙汰となってしまうケースもあります。

たとえば・・・

亡くなられたAさん(70代男性)は長男(50代)とその家族と同居していました。奥様は数年前に他界されています。財産はAさん名義のご自宅と土地、そしてわずかな預貯金でした。Aさんは世話になった長男に自宅を残し、次男には預貯金を残せばいいと考えており、そのことを二人の息子に口頭で伝えておきました。

しかし、次男はAさんの死後、「自分にも兄と平等に相続する権利があるはずだ。」と納得しません。長男は今住んでいる家を売却するわけにもいかず困ってしまいました。

もし、Aさんがきちんと遺言書を残していれば、兄弟で揉めることは無かったかもしれません。

 

資産家の方は普段から専門家に頼んで自分の財産について、自分の亡き後のことを相談したり対策をたてている方が多いのですが、いわゆる普通の家庭の相続では被相続人の方が亡くなってからいろいろと対処していくこととなり、相続人の中で意見が合わなかったり、協力が得られなかったりしてすんなりと話がまとまらないことが多々あるのです。

そうならない為にも、残されたご家族が争うことのないように遺言書の作成をお勧めしています。